SDGパートナーズのご紹介

設立趣旨

2015年9月、国連本部で開催された「国連持続可能な開発サミット」において「持続可能な開発のための2030アジェンダ」 および持続可能な開発目標(SDGs; Sustainable Development Goals)が、193の国連加盟国の合意のもと採択されました。SDGsは、2030年にどのような世界を次の世代に残したいか、人類の強い想いを体現したとても大切な文書です。

SDGsは単に15年後(当時)の世界の目標を描いただけではありません。それは、地球と人間の永い営みの中で、幸せとは何か、よく生きるとはどういうことかを問いかけてきます。

SDGパートナーズは、企業、政府、自治体、国際機関、NGO、学術界、ユースなど様々な主体を「つなぐ」ことにより、SDGsが目標とする人類の幸せ(Well-being)の形を追求します。特にその中でもビジネスが果たせる役割に注目し、SDGsを土台としたビジネスモデルの導入、サステナビリティ方針策定・実施、価値創造モデルや統合報告書の設計、ESG情報開示、国連を含めた公的機関とのイノベーティブな官民連携、国や地方自治体との共創、国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)を取り入れたサプライチェーン管理などの支援をリードしています。また、中小企業や起業家、NPOなどがSDGsを採り入れていくプロセスも応援します。

会社概要

会社名: SDGパートナーズ有限会社
SDG Partners, Inc.
代表者: 代表取締役CEO 田瀬和夫
Kazuo Tase, President and CEO
所在地: 〒103-0004 東京都中央区東日本橋2-17-6 華ビル2F
お問合せ先: info@sdgpartners.jp
03-5829-4373

 

経営理念

会社の存在自体がCSV

いま企業の多くが、従来の社会貢献型のCSR活動から脱皮し、本業で社会的価値を創り出す、またそのことで競争力を得るCSV(Creating Shared Value)活動へと軸足を移しつつあります。

SDGパートナーズはその先を行き、会社の存在自体で社会的な価値を創り出すことを目指します。私たちは、そもそもSDGsという全人類が合意した持続可能な開発目標を実現することを目的として設立された会社として、すべてのビジネス活動が社会の普遍的価値に貢献するものであるべきと考えています。

企業や組織のビジネス活動が社会的価値を生み出すことにより、「社会のお金が人々のために回る」状態を創出する。これがSDGパートナーズの2030年に向けた目標のひとつです。

1. ムーンショット理論

「ムーンショット」理論とバックキャスティング(逆算)思考

米国のジョン・F・ケネディ大統領は1961年に「アポロ計画」を発表し、1960年代のうちに人類を月に着陸させると宣言しました。その宣言通り、1969年7月20日、2名の宇宙飛行士がアポロ11号で月面に着陸したわけですが、このように壮大な目標をまず掲げ、それに必要なイノベーションを起こしていくことを、ケネディ大統領の宣言になぞらえて「ムーンショット」といいます。

SDGsには2030年までに人類が実現したいと思っているムーンショットがたくさん含まれています。例えばHIV/AIDS・マラリア・結核を2030年までに根絶する、あるいは交通事故死者数を2020年までに半減させるなど。これらを達成しようと思ったら、これまでのような積み上げ型の思考回路ではおそらく困難です。アポロ計画のように理想の状態から逆算(バックキャスト)して、いま必要なイノベーションは何なのかを導き出す必要があります。

SDGsがビジネスに突きつける最も大きな付加価値はムーンショットとバックキャスティングであるといっても過言ではありません。SDGパートナーズでは、2030年、またはその先にありたい理想の姿を想像し、そこから逆算していくという時間的逆算思考を採り入れ、大きな目標を達成するモチベーションを高めるための支援をしてまいります。

3. レバレッジポイント理論

レバレッジポイント(梃子の力点)理論とリンケージ(社会課題の相互連関)思考

SDGsが提示する3つめの付加価値は、様々な目標が相互に結びついていることです。SDGsの17目標、169ターゲットはバラバラのものではなく、どこか1つを実現しようとすると他の目標が達成しにくくなったり、あるいは2つ3つ同時のほうが実現しやすかったりという、いわば連立方程式のようなものです。

SDGsには目標を実現するための「梃子の力点(レバレッジポイント)」というものが存在します。これはSDGs採択よりずっと以前からの話ですが、国連世界食糧計画(WFP)は、途上国の村全体の状況を改善するために「学校給食プログラム」を実施しています。小学校で給食を提供することは、(1) 子どもを物理的に学校に連れてくる、(2) 子どもが食事をするので飢餓や栄養失調から救済される、(3) 学校にいれば勉強するかもしれない、(4) 給食の材料は近隣の農家から買うため地域経済が活性化する、というように、一気に様々な状況の改善につながるのです。

レバレッジポイントは例えば都市計画にも存在します。ソウル市を流れる清渓川(チョンゲチョン)の再開発は、(1) 環境の劇的改善、(2) 地域住民への交流の場の提供、(3) 観光客誘致の原動力、というかたちで経済のみならずSDGsが目指す持続的発展の基礎を形作りました。こうして考えればSDGsをビジネスが採り入れる上で、目標間の相互連関とレバレッジ・ポイントの観点ほど大切なものはありません。

SDGパートナーズでは、目標間の相互連関(リンケージ)に着目し、あるSDG目標を起点に他の目標が「ドミノ倒し」のように動いていくことを「SDGドミノ」と名付けました。企業・組織が自らの強みで変化を起こせるレバレッジポイントを見つけ出し、そこから起きる連鎖により、いっそう大きな社会的インパクトを創出することは、SDGsをビジネスが採り入れる上でも非常に有効であると考えています。

「六方よし」経営

「六方よし」経営とプラスサムゲーム

近江商人の信条である「三方よし」、すなわち (1) 売り手よし、(2) 買い手よし、(3) 世間よしがSDGsのビジネスのあるべき姿をよく言い当てているということはよく言われます。実際、日本の企業の中には顧客を含めた地域社会への貢献ということをもともとも創業の趣旨とした会社も多く、そうした企業はいまでも「三方よし」を体現されてきています。

一方、人類は近江商人の時代からさらに多くを学びました。商品やサービスを作るためにはおおきな仕組みが必要になってきましたし、自然環境へのビジネスの影響も考えなくてはなりません。さらに将来の世代に何を残すかというところまで、今の人類は考えて行動しなくてはならないのです。

SDGパートナーズは近江商人の信条を土台として、さらに三つの「よし」を加えた「六方よし」を提案します。一つはサプライチェーン上の「作り手」が守られ真価を発揮すること、二つ目はわれわれの活動の舞台である「地球」が健康な状態にあること、そして三つ目はわれわれの次の世代、そしてそれに続く世代に借金を負わせないような行動をいま私たちが取ることです。すなわち

売り手よし、
買い手よし、
作り手よし、
世間よし、
地球よし、
未来よし。

SDGs時代の「六方よし」経営をSDGパートナーズが応援します。このことこそが限られた資源を奪い合う「ゼロサムゲーム」から、地球や未来の世代を含む全員が恩恵を受ける「プラスサム・ゲーム」の基礎を創ると信じているからです。

ビジネスと人権

「ビジネスと人権に関する指導原則」(UNGP)は大きく世界を変えていく

いま静かに、しかし急速に、「ビジネスと人権」ということが重要になってきています。これまで「人権」と聞くと同和問題、セクハラ・パワハラ等しか問題となりませんでしたが、2011年に定められた「ビジネスと人権に関する国連指導原則(UNGP)」(いわゆるラギー原則)」は、自社の社員でなくとも、例えばあなたの会社の取引先のさらに取引先が契約しているインドの工場の労働者や、あなたの会社が仕入れている木材が伐採されている途上国の先住民など、サプライチェーン上のあらゆる人々の人権の擁護が、お金を持っているあなたの会社の「責任である」と宣言しています。

このことは、現地の法令に従っておけばそれでよいとしてきたこれまでの企業のコンプライアンス概念を根底から覆すものと行っても過言ではありません。それもこの動きはどんどん加速してきていて、2015年に成立し2016年に施行された英国の現代奴隷法、2017年に成立したフランスの人権デューデリジェンス法、2019年に施行されたオーストラリアの現代奴隷法など、すでに日本企業の義務として人権の保護とそれに関する情報開示が定められるという状況が生まれてきています。

まだ「対岸の火事」とお感じになる方も多いでしょう。しかし例えばノルウェーの年金基金は、人権の取組みが不十分な日本企業に対して、実際にすでに「株式の引き上げ(ダイベストメント)」を行うことを個別に通告していますし、その情報を公開すると宣言しています。日本政府も2020年までに「国別行動計画(NAP)」を策定することを宣言していますが、日本企業はいま行動を取らなければ世界中から置いていかれることとなります。このことがもたらす経済的損失は膨大です。

企業の売上や成長率は、人間に例えると腕力や瞬発力のようなものです。一方でサプライチェーン上の人権問題は内臓の健康状態と言えばよいでしょうか。どんなに腕力が強くても肝硬変になっていたら長続きはしないでしょうし、内臓がしっかりしていなければ瞬発力も発揮されないでしょう。いま企業に求められているのは、常に自己の健康診断を行いつつ、その情報を開示していくことです。それによって長期的資金調達コストが定義されていくのです。

SDGパートナーズは経営における「ビジネスと人権」の位置づけについて経営陣の理解を支援し、また人権デューデリジェンスの実際のメカニズムを導入するサポートを行います。こうしたプロセスによって企業は確実に、長期的にグローバル市場で強くなることが可能です。

革新的な共創

これまで組まなかった人たちによる革新的な共創

SDGsへの取り組みを通じて、これまで繋がらなかった人々がつながり、イノベーションが生み出される可能性があります。レバレッジ・ポイント理論のように、SDGsはいろいろな社会課題が実はつながっていることを我々に投げかけてきます。問題が複雑になればなるほど、その解決にはいろいろな利害関係者(ステークホルダー)が関わる必要があります。

最近とくに地方創生などの分野で、これまで組まなかった人たちが一緒に仕事をすることで大きな成果を挙げる例が多く出てきました。例えば自治体とベンチャー企業やスタートアップ(起業家)がそれぞれの強みを活かすことで、シャッター街を復活させたり都市部から若い層の労働者を呼び込んだり。また、そうした中で地方の中小企業が持つ優れた技術が活かされ、そこから大きなビジネスチャンスが生まれる、ということも実際に起きています。

また、大学と企業という組み合わせも大きな変化を生んでいます。近畿大学のマグロ養殖技術と企業の連携は有名ですが、こうした産官学のコラボレーションがいままでの産業構造では不可能だったことを可能とします。さらにこれをSDGsのレバレッジポイント理論やバックキャスティング理論と組み合わせることにより、壮大な目標を実現することが可能となってくるでしょう。

SDGパートナーズでは、そうした革新的なパートナーシップと共創を実現するためのお手伝いをしていこうと考えています。SDGsはビジネスをワクワクさせる、とてつもない可能性を秘めているのです。

地方創生

地方創生とSDGsの素敵な関係

「地方創生」ということが言われるようになって久しく、最近は農業の六次化やシングルマザーの移住誘致、あるいはサーファーの町でのIT企業の成功や少量多品種の水産物の即時オンライン販売など、実にさまざまな動きが出てきています。一時期に比べて大都市圏以外の経済社会、そして人々の「生き方」が見直されてきているのは確かであると感じます。

SDGsはさらに日本の地方創生を元気にする力を秘めています。地方自治体が取り組む課題というのは、農業にせよ漁業にせよ、社会福祉にせよ教育問題にせよ、本質的にSDGsのほとんどの分野をカバーするものであり、それらは関係するアクターを含めて不可避的に密接に絡み合っています。さらにどんどん人口が減りつつある日本社会の中で、20年後、30年後にどのような町のあり方を目指すのかは、持続的なビジョンを定めた上でそこから逆算して考えていく必要があります。その意味で、SDGsほど地方創生のヒントになる枠組みはないのではないでしょうか。

例えば人口が減っていく中で、普通は「利益率の高い産業に集中しよう」と考えるかもしれません。しかし、SDGs的に考えるならば、「女性の活躍を促進することで人口減を補って余りあるだけの生産性を確保できるし、格差も縮まる」という戦略が出てきます。また、単にコンクリートで治水を行うのではなく、市内の川を徹底的に緑化し、そこをレバレッジ・ポイントとして市民の憩いの場とし、祭りを開催し、インバウンドの観光客を誘致することで、環境・経済・社会のすべての要素を活性化することができます。

現在すでに多くの自治体が、SDGsを採り入れる方策を模索されています。SDGパートナーズの知る限りでも、札幌市、金沢市、横浜市、大津市、北九州市、福岡市、徳島県、北海道八雲町、愛媛県内子町などがSDGsをどう活かすかを検討されていますし、内閣府の地方創生事務局、観光庁などもSDGsについて研究が進んでいます。また、東北の被災地においてもSDGsが生み出す活力に注目されている市町村があります。釜石市、気仙沼市、南三陸町などでいろいろな取組みが始まっていると理解します。

ただ、企業がSDGsを活用する場合と同じく、SDGsについてしっかりと本質的なところまで理解しなければ、単に「17の目標のうちこれとこれについて貢献している」といった「紐付け(マッピング)」に留まってしまい、それ以上の付加価値を生み出すことはできません。SDGパートナーズはこうした努力をされている都道府県、市町村に対して、様々な利害関係者(ステークホルダー)と結びつけることを含めて、戦略支援を行っていきます。

コンサルティング手法

「ともに考える」コンサルティング

SDGパートナーズでは、ご依頼いただく企業・組織の担当チームと一緒に考え、あるべき理想の姿を問い、実現のためにはどのような方法をとる必要があるのか、その意思決定を側面支援します。

サステナビリティに関する経営方針づくりは、企業・組織が主体的に、そして中長期的に取り組むべき課題といえます。実際のプロセスにおいては、利益の確保と持続性の実現の双方を追求するために、一定の知見と明確な方向性が必要になってきます。サステナビリティに関する経営方針づくりを、大きな陣容を抱え圧倒的なリサーチ能力を擁する大手コンサルティング会社に依頼すれば、包括的で理想的な計画・推進策のアウトプットも望めるでしょう。

しかし私たちは、SDGsの経営への取り込みは、本来、専門家しかできない難解な課題であってはならないと考えます。なぜならSDGsは全人類にとっての課題であり、すべての人が取り組むべきことであるからです。コンサルティング会社がすべてを解決する代わりに、一緒に考えることで、企業・組織に多くの知見が残るはずですし、従業員の士気や今後の経営へのインパクトを考えた場合には、こうした手法のほうが遥かによい結果が出ると、私たちは確信しています。

また、お客様側で実際に手を動かしていただくことにより、コンサルティングのためのコストも最小限に抑えることができます。取り組む必要は十分に認識しているものの、予算の関係で難しいと思われている中小企業のご支援も、効果的に行うことが可能となります。

CEOメッセージ

すべての人に“Well-being”と“Freedom”を

SDGsに関して、とかく17目標や169ターゲットが取り上げられがちですが、「2030アジェンダ」は、人類の共存戦略である平和・開発・人権という目標に、環境・持続可能性の要素を融合し、未来に対する合意として打ち立てられた、人類にとって極めて重要なことを述べた偉大かつ高邁な文書です。

SDGsが究極的に目指す状態として、すべてのLife(生命)のWell-being(よく生きること)ということがあります。また、その前文で謳っているように、「一層大きな自由における普遍的な平和の強化を追求する」ものです。SDGsの1つひとつの目標の実現を超えて、すべての人が、より多くの選択肢をもち、心理的・社会的・身体的によく生きることのできる世界が、私たちが2030年に目指す未来と考えています。

代表取締役CEO 田瀬和夫

1967年福岡県福岡市生まれ。東京大学工学部原子力工学科卒、同経済学部中退、ニューヨーク大学法学院客員研究員。1991年度外務公務員I種試験合格、92年外務省に入省し、国連政策課、人権難民課、アフリカ二課、国連行政課、国連日本政府代表部一等書記官等を歴任。2001年より2年間は、緒方貞子氏の補佐官として「人間の安全保障委員会」事務局勤務。

2005年11月外務省を退職、同月より国際連合事務局・人間の安全保障ユニット課長、2010年10月より3年間はパキスタンにて国連広報センター長。外務省での専門語学は英語、河野洋平外務大臣、田中真紀子外務大臣等の通訳を務めた。

2014年5月に国連を退職、同6月よりデロイトトーマツコンサルティングの執行役員に就任。同社CSR・SDGs推進室長として日本経済と国際機関・国際社会の「共創」をテーマに、企業の世界進出を支援、人権デュー・デリジェンス、SDGsとESG投資をはじめとするグローバル基準の標準化、企業のサステイナビリティ強化支援を手がけた。

2017年9月に独立し、新会社SDGパートナーズを設立して現在同社代表取締役CEO。
私生活においては、7,500人以上のメンバーを擁する「国連フォーラム」の共同代表を2004年より務める。