SDGパートナーズ人権方針
1.人権尊重の基本理念
私たちSDGパートナーズは設立以来、大切にしている基本理念として「地球上のすべての人へのWell-being[1]とFreedom[2]の実現」を掲げてきました。Well-beingとFreedomとは、SDGsの基本思想に照らし合わせて定義すると、「自分らしく(=Freedom)、よく生きる(=Well-being)」状態であると理解しています。
私たちはこの理念を、企業をはじめあらゆる組織が社会的存在意義(パーパス)を実現するための基盤と認識しています。従業員をはじめとするその組織に関わるすべての人々及び生命のWell-beingを実現することは、その目的を達成するために必要不可欠な条件です。これは利益が発生するかどうかに関わらず当たり前に追求すべき責務であると考えています。
そして、人権は人々のWell-beingを実現する上でなくてはならない重要な要素です。これまで一般的に人権は人々をリスクや搾取から守るための概念として認識されることが多く、Well-beingとはある意味切り離されて議論されてきました。しかし、私たちはSDGsの基本思想における「人間の可能性」への考え方に改めて立ち返り、現代において人権とは単なるリスクや搾取から人を守るための概念を超えて、人間のあらゆる可能性を最大限に引き出す根幹的要素でもあると強く考えています。
人権とは、企業や組織がその社会的役割と責任を遂行し、利益と社会善を実現するための根幹となる考え方です。関わるすべての人の人権が守られWell-beingが実現されること、これらがひと繋ぎに作用することで、企業や組織がその当たり前の責務を果たすことができると認識しています。
[1] 法の支配のもとで自らの意思で機会を選択することによって、平和と自己実現への権利・基本的人権を享受できること。(参照:In larger Freedom 報告書(A/59/2005) para. 15)
[2] 客観的及び主観的に見て、身体的・精神的・社会的によく生きられることが持続している状態を指す。(参照:OECD Well-being Framework )
2.適用範囲
本方針は、SDGパートナーズの事業に参画する社員、パートタイマー、外部パートナーを含むすべての人々をその直接の保護の対象、またその実践の主体としています。また、事業のバリューチェーン全体において一人ひとりの人権が尊重されWell-beingを実感できるよう協力して取り組みます。
3.重要な人権課題
私たちは、すべての人のWell-beingを実現する企業として、以下の人権課題を特に重要な項目として認識し、優先的に取り組みます。
a. 人種、肌の色、身体的特徴、出身地、国籍、言語、宗教、思想、年齢、性別、
性的指向、性自認、障がいの有無、財産、雇用形態等による偏見や差別の禁止
b. あらゆるハラスメント、いじめ、不公平な扱いの禁止
c. 適正な労働時間の管理と生活賃金の確保
d. プライバシーの権利と個人情報の保護
e. サプライチェーン上のあらゆる人権課題
4.人権デュー・ディリジェンス
私たちは、ライツホルダー[3]の人権尊重を最優先事項とした上で、指導原則に準拠した人権デュー・ディリジェンスの具体的計画を策定し、国際的に認められた人権原則の尊重に最大限努めます。その上で、私たちの事業活動が及ぼす人権に関する負の影響について、社会的に脆弱な立場にいる個人や集団[4]への配慮の上、ステークホルダー[5]との対話をもとに特定・評価・予防・緩和・是正を行います。
[3] SDGPの「企業活動により負の影響が生じうる個人・集団」を指す。(参照:法務省報告書 p. 7, 39)
[4] 「女性、先住民族、障がい者、マイノリティ等の社会的に脆弱な立場」にあり及びその複数に該当する集団や個人を指す。(参照:日本NAP p. 19)
[5] 「消費者、労働者、顧客、取引先、地域社会、株主などの利害関係者」を指す。(参照:法務省報告書p. 4)
5.人権尊重の取り組み推進体制
人権尊重への取り組みを行っていくにあたり、代表取締役を含む取締役会の責任のもと、相談窓口等の担当部署を設置の上相互に連携し、あらゆる人権に関するリスクに対して責任ある予防・是正・追跡措置をとります。担当部署はその役割に応じて、独立性、第三者性、公平性、心理的安全性、専門性等を考慮し、体制整備に向けて具体的な計画を策定します。
特にグリーバンスメカニズムの構築に関して、指導原則上の要件を考慮の上、事業のバリューチェーンに適した仕組みづくりを追求します。
6.情報開示
私たちは、本方針に基づく取り組みの状況を各種レポート・ホームページ等のコミュニケーション手段を通じて社内外に公開します。
7.人権に関する教育・啓発
私たちは、本方針が当社の事業活動すべてにわたって浸透するよう、SDGパートナーズに参画する社員、パートタイマー、外部パートナーを含むすべてのメンバーに対して適切かつ効果的な方法で教育・啓発に取り組みます。また、お取引先のみなさまには契約締結時に本方針をご説明して理解していただくとともに、契約書内に人権尊重に関する観点を盛り込むことを視野に、本方針が確実に尊重されるよう具体的な取り組みを実施します。
2022年12月9日
SDGパートナーズ有限会社 代表取締役CEO
田瀬和夫